社内の関係性を向上させるために~ワーキングウーマンのためのアドラー心理学

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2014/10/28  (1/4ページ)

◇華子と美香の対話~「共通の課題」にして取り組む

 華子 はい、今回はここでもう一つアドラーの理論をご紹介。「課題の分離」でございます!

 美香 課題の分離?難しそうな言葉ですね。

 華子 難しいというより、厳しいといった方がいいかも。私はこの考え方のおかげで、ずいぶん生き方が楽になったけれど。人は誰しも自分自身の課題に向き合いながら、その課題に対する自己責任をとって生きていく。アドラー心理学では、他人の課題にむやみに足を踏み入れることをよしとしないの。

 他人の行動や感情はすべてその人の領域であり、自分が干渉することではないし、コントロールすることもできないと自覚する。自分と他人の間に超えてはならない一線を引く考え方よ。

 美香 う~ん、一線を引く…。だけど、そんなことをしたら、ほったらかし状態になりませんか?相手は不安になりませんか?

 華子 ほったらかしにはならないわ。スタートとゴール設定には関わるし、何かあれば援助する、見守っていると伝えるもの。そして、そこまで伝えたのに、相手がその先不安になるかどうかは、相手の自由なのよ。自分がコントロールしようとするのはおこがましいの。

 美香 え?おこがましい?

 華子 そう、相手が不安になるかどうかは相手の感情。相手の領域なの。同じ事態が起こっても人によって呼び起される感情は違う。仕事を与えられてやる気になる部下もいれば、不安になる部下もいる。だからその先の感情をどうするかは、本人の責任であって上司の責任ではないの。上司は自分の責任において、部下に仕事を任せる。でも部下の課題を肩代わりしてしまうことは、相手の領域を侵すことだし、相手の自立を妨げることになるからやめる。これが、上司と部下の課題の分離よ。

 美香 そんないつもきれいに線が引けますか?チームなのに。

 華子 引けない時には、共同の課題にして一緒に取り組めばいいの。つまり、課題の分離を行った後で、話し合いをする。ある課題が共同の課題として、協力して取り組んだ方がよいという合意ができれば、そうするの。どちらか一方の決定ではなく、あくまで合意が必要よ。

 美香 共同の課題にする、なるほど、話し合いで決めるのですね。自分と相手の領域、課題か。あ~、私は今まで何もかもごっちゃ混ぜにして、相手の課題も責任も全部自分が背負い込んでしまっていたのですね。そして過保護にして彼女を自立させようとしなかった…。わかりました。先輩、ありがとうございました。なんだかスッキリしました。頭を整理して、彩子ちゃん、そして課長と対話します。

 華子 うん、良かった。また話をしに来てね。

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