イノベーター進化論

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2015/2/6  (1/6ページ)

 2008年に米国のサブプライムローン破綻に端を発したリーマン・ショックは、大田区の町工場をも直撃した。世界的な需要急減に伴う大手メーカーの減産の影響などから町工場が相次いで倒産する中、横田信一郎氏が経営する会社も売り上げが前年の1000分の1程度に急落。大手メーカーの発注取り消しなどがとどめを刺すことになる。

 そこで横田氏は従業員や下請けを守ろうとする父親を説得し、2009年には会社をたたむことになった。そして前の会社からナイトペイジャー部門を独立させ、新会社として新たな挑戦に打って出た。

 「下町ボブスレーネットワークプロジェクト」も「nbike」の開発も、横田氏にとって単なる思い付きで始めたことではない。大田区の町工場が持つ技術力を生かし、それぞれの工場のネットワークを生かす形で、その結晶として、新たなプロダクトを世に問うことにしたのだ。

 会社倒産という自分自身の苦い経験から、大手メーカーに依存するのではなく、町工場から独自の製品を発信することがものづくりの町再生の起爆剤になる。横田氏はそう考えているのだ。

(インタビュー・文=荻島央江)

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