イノベーター進化論

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2015/6/12  (5/7ページ)

ブランドイメージを構築しメーカーの賛同を増やす

――現在、約200社のメーカーと取り引きしているそうですね。協力を取り付けるのは難しかったですか。

 余剰在庫のコンサルティングを通じてしばしば「廃棄をどうにか減らせないか」という相談を受けていましたから、歓迎ムードではありました。ただメーカーにとっては消費者にどう見られるかが何より重要です。単に廃棄コストを削減できればいいのではなく、それ以上に企業としての信用やブランドイメージ、市況を守らなければなりません。当社としては、そこをいかに担保するかが最大のポイントになります。

「激安店と何が違うの?」「結局、安売りじゃない」と思われたら成立しません。このため「KURADASHI.jp」は社会貢献型のショッピングサイトと位置付けています。具体的には、商品ごとに社会活動団体への支援金額を設定していて、商品を買うことでその金額が指定の社会活動団体に寄付される仕組みになっています。支援金額は販売価格の3~10%程度が目安です。

 余剰在庫を販売することに変わりはないのですが、どういう見せ方、アピールをするのかが最大の肝です。消費者には単なる激安ショップではなく、これは食品ロスという課題解決のためのサイトなのだと理解していただく。実際、消費者の方々はここで商品を買うことで食品ロス問題に貢献するばかりか、社会活動団体の支援もできるわけです。今はこちらの指定制ですが、今年中にはお客様本人が支援先を選べるようにしたいと思っています。

 動機付けのために、自分がどれだけ貢献できているかを可視化しています。例えば、「植樹ならヒノキ○本分」「ワクチンなら○人分」といった具合です。自分の社会貢献度が分かるとよりモチベーションがわきますよね。

 東日本大震災以降、「人や社会の役に立ちたい」という意欲が高まっています。ただなかなかその機会がないという人が多いのではないでしょうか。私は自分のためにしたことが結果として人のためになる、そんなモデルなら長続きすると思っていて、「KURADASHI.jp」に可能性を感じています。

>> 「安くなる理由」も丁寧に説明する

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