2052:未来からの警告~「地球社会への最終警告書」を読み解く~

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2013/5/13  (1/5ページ)

 世界が資源枯渇や持続可能性について考えるきっかけになった世界的シンクタンク、ローマ・クラブによる世界予測『成長の限界』(1972年)。その著者の一人、ヨルゲン・ランダースが40年の時を経て発表した新たな未来予測『2052 今後40年のグローバル予測』を読み解いていく。今回からは、よく聞かれる16の質問にランダース自身が答えた著者自身による解説を3回にわたってお届けする。

◇   ◇   ◇

 1.あなたは1972年に発表された『成長の限界』の研究メンバーの一人で、その後も研究結果をフォローアップしてきました。なぜ、『2052』で新しい予測を行おうと考えたのですか?

 私は1972年から40年にわたって、世界を持続不可能な状態から守るために活動してきたが、成果は限定的であり、次の40年間に起きることが非常に心配になった。それが新たな予測をしようと思った理由だ。『2052』の中に予測結果を盛り込んだ。

 成長の限界とそのフォローアップ研究は、異なる複数の未来を描いたシナリオ分析だった。どのシナリオが私たちにとってメリットがあり、持続不可能性を少しでも減らすことができる政策は何なのかをあぶり出そうとした。

 『2052』はシナリオ分析とはまったく異なるアプローチを取った。現在から2052年までという長い期間のうちに、最も起きそうなことはいったい何なのかをシンプルに記述した。予測に際しては、最新のコンピューターモデルを使っただけでなく、人間の意思決定がこの先どのように行われるのか、私には確信に近い予想があり、それを反映させた。

 私は数十年もの間、未来について心配し続け、自分の心の平安を取り戻すためにこの本を書いた。『2052』で予測した未来は、私が望んでいる未来ではない。しかし、この先に何が起きるのかを知ったことで心を落ち着けることができた。

 私自身もそうだが、人々は2つの理由から未来を覗いてみたいと思う。もちろん第一の理由は、未来を変えるためである。人類はおろかな過ちを犯しがちなので、未来を知ればその過ちを避けられるかもしれない。2つ目の理由は、私たちを待ち受けているであろう世界の中で、どのように生きていくか準備するためである。そこで、私は『2052』の最終章に、未来の世界であなたやあなたの子ども、孫の生活をより良いものにするための個人的なアドバイスを載せた。

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