ニッキィの大疑問

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2016/2/29  (1/3ページ)

賃上げを巡って、春の労使交渉が始まっているわね。政府は今年も経営者に賃上げをお願いしているけれど、見通しの方はどうなっているのかしら。

 賃上げをテーマに安藤みゆきさん(54)と鈴木朋子さん(39)が水野裕司編集委員に話を聞いた。

 ▼賃上げのニュースで「ベア」という言葉をよく聞きます。

 「春季労使交渉の際によく出てくる言葉として、『ベア』と『定昇』があります。それぞれ『ベースアップ』と『定期昇給』の略です。ベアは、毎月の基本給の水準そのものを底上げするイメージです。定昇の方は、入社2年目は初任給よりいくらか給与が上がり、さらに3年目には2年目より増えるといった具合に階段状に上がっていくシステムで、大手を中心に採用している企業が多いと思います。昔は賃上げというと、ベアのことを指していました。しかし近年は、定期昇給の部分を含めて上がっていれば、賃上げといわれています。ベアが実施されると、賃金が上がったという実感が得られやすいとされます。そのため、ベアのあるなしが大きな注目を集めるのです」

 ▼政府は企業に賃上げを要請していますね。

 「安倍晋三政権が企業に賃上げを本格的に要請し始めて、今年で3年目になります。2014年春の賃上げを、経団連が会員企業などを対象にした調査でみると、53%がベアと定期昇給の両方を実施しました。一方、定昇だけの企業も47%とほぼ半々という結果でした」

 「21世紀に入ってから企業は、ベアを実施しない傾向にありました。ただ1990年代まではベアは珍しくなく、特に高度成長期は2桁の賃上げが続いていました。高度成長期は今と違って物価が上がっていたうえ、企業の収益が右肩上がりで伸びて大幅な賃上げがしやすかったためです。労使交渉で重視されるのは過去1年間の物価上昇率です。物価が上がると、その分、生活が苦しくなるので、物価上昇に見合った形で賃上げしましょうというのが労組と経営者の了解事項だったのです」

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