【Web講座】小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」

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2016/3/15  (1/7ページ)

 昨年明るみに出た不正会計問題から、経営危機に陥った東芝。2016年3月期は、7100億円の最終赤字を見込んでいます。

 業績不振の発端となったのは2008年のリーマンショック後の危機で、2009年3月期に3435億円という巨額の最終赤字を計上しました。さらには、米原子力大手ウエスチングハウス社(WH)買収などにより原発事業を推進していたところに2011年3月に起こった福島第一原発事故によって、原発関連事業の見通しが立たなくなったのです。

 これらのことが重なり、また、経営陣のかじ取りもうまくいかず、経営危機に陥り、業績改善に焦った経営陣は、「3日で120億円の利益をあげよ」などという無謀な命令を部下に下していたと言われています。まさに「利益最優先」の経営に走ってしまったのです。 企業経営の「目的」はまずは良い商品やサービスを提供し、お客さまに喜んでもらい、社会に貢献すること、そして社員を活かし、幸せにすることです。売上高や利益は、その結果であり、本来は「目標」であるはずですが、東芝の場合、「目標が目的化」してしまったのです。

 こうして「目標」と「目的」をはき違えた結果、同社は再び窮地に立たされています。経営コンサルタントとして多くの会社を見てきましたが、結局、長期にわたって繁栄する会社は、目的をしっかり持っている会社です。その目的の達成具合を目標である売上高や利益でチェックしている会社なのです。目標が目的化することはありません。

 そうしたことを前提として、東芝の状況を分析しましょう。最新の決算(2015年4~12月までの決算)を分析します。

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