探訪ビジネススクール

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2015/12/5  (1/4ページ)

 一橋大学大学院国際企業戦略研究科(一橋ICS)の国際経営戦略コースは、国内のビジネススクールながら、生徒の大半が外国人。授業もすべて英語という、ユニークなプログラムで注目を集めている。日本で外国人に囲まれながら英語で経営について学ぶと、何がどう違うのだろうか。日経Bizアカデミーで「MBAはこう使う!」を連載するフリージャーナリストの猪瀬聖が、聴講生として一日体験入学し、答えを探した。

扉の向こうは外国だった

楠木教授楠木教授

 一橋ICSのキャンパスは、東京都心のど真ん中、22階建てのインテリジェント・ビル「学術総合センター」の中にある。同センターは、一橋ICSの教室や教職員室のほか、一橋ICSが運営するレストランやカフェ、大講堂から、スポーツジムや宿泊施設まで備える、典型的な都会型キャンパスだ。

 今回、一日入学したのは、一橋ICSの看板教授の一人、楠木建教授が担当する競争戦略論の授業。簡単に言えば、競合他社に勝つための戦略を学ぶ授業だ。

 授業開始時刻の5分ほど前に、後ろの扉から教室に入る。教室は、底の浅いすり鉢を半分に切ったような形をした階段教室。私服姿の学生はすでに着席していて、教室内のあちこちから話し声が聞こえてくる。飛び交っている言葉は、すべて英語だ。

 60人弱の生徒の顔立ちも、よく見ると、日本人っぽい顔は少数派。むしろ、日本人と似ているけどちょっと雰囲気の違う中国系や韓国系、さらには東南アジア系や南アジア系、ヨーロッパ系が目立ち、インターナショナルな雰囲気を醸し出している。

 川端康成の小説『雪国』は、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」という有名な一文で始まるが、一橋ICS国際経営戦略コースの一日体験入学の始まりは、まさに、「教室の扉を開けると外国であった」という表現がふさわしい。

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