アジアビジネス 現場から見たヒント

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2016/3/15  (1/2ページ)

 インドの賃金上昇が今年もアジア最大の伸びと話題になっている。

インド企業の賃上げ、今年も10%超に 7年連続アジア首位(日経電子版・有料会員限定記事、2016/2/18)

 インフレ率が10%台から下がったにも関わらず、給与上昇は続いている。給与が毎年10%上がるということは、7年もすれば、給与は倍になるということにもなる。まさに所得倍増計画に近い状況である。

 もちろん、これは平均で、ブルーカラーはホワイトカラーと比べれば給与上昇率は抑えられる。一方で最近ブームになっているインターネット関連の業界などはホワイトカラー平均からしても給与上昇率はさらに高くなる。

 これらの給与上昇幅が大きいのは、外資に限ったことではない。インド地場企業も同じ状況にあり、彼らも給与上昇に伴う経費上昇の影響を受けている。こうなってくると、長期契約になりうる形での契約形態を避けるとか、工場などになってくると工場の自動化を促進することによる労務費の削減といったところも視野に入ってくる。実際に、インド人の製造業の人たちに聞いても、労務費の上昇とともに、労使関係の面倒くささを嫌って機械化へ舵を切ろうとする話も聞く。

 また、インドでは特にホワイトカラーでは同業や類似業種の中での転職が一般的でもある。同じ業界の中をホップ、ステップ、ジャンプ、と給与が上がるポジションを求めて隣の会社に移っていく。数年前にはとある大手広告代理店の社長が、競合社に対して、「そろそろお互いの従業員のヘッドハンティング合戦を辞めよう、さもなければ給与上昇が異常な額になる」というような話が紙面をにぎわわせたりもした。

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