よくわかる・戦略思考の理論と実践術

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2014/12/24  (1/7ページ)

◇少ない兵で、多い兵をどう攻めればいいのか?

 前回は、P.コトラー博士のマーケティングを説明しました。マーケティングとは売れるしくみ作りで、セリング(販売)とは異なる概念です。マーケティングは、商品企画の段階からはじまっています。

 今回は、ランチェスター戦略を取り上げます。ランチェスターは、戦略思考に役立つ考え方が抱負にありますのでお楽しみに読んでください。

 【問題】
  A帝国軍は、太平洋の島に2万人の軍を配置して、戦いの準備をしています。一方、B帝国軍は、2万人の軍を攻めるため、海上から攻める準備をしています。しかし、B帝国軍は1万人の兵士かいません。いまや、一発触発の状態です。B帝国軍には、追加の軍隊の遠征もありません。A帝国軍の半分で、島を攻略します。

 さて、B帝国軍の司令官となって、A帝国軍がいる島をどう攻めるか、考えてください。なお、空爆のための飛行機はありませんが、爆弾を積めない偵察用飛行機は1機あります。

 【解答例】
  弱い所を攻めるのが、戦略の定石です。これを、「弱いものいじめの法則」といいます。第一に、敵軍であるA帝国軍がいる島内の軍備配置を、偵察用飛行機でリサーチします。

 第二に、敵軍島を十字に区切って、4分割にします。4分割は、島内で地理的に移動が困難な場所を選びます。たとえば、大きな川や、山岳地帯を十字に区切る候補にします。なぜなら、1地点を攻めているときに、他地区から援軍が容易に来ると、挟み撃ちに会うからです。

 第三に、島内4分割に配置された敵軍の数を、大まかに予想します。2千人なのか、7千人なのか、精度は千人単位でもかまいません。

 第四に、攻め所を決めます。最も兵が少なく、上陸しやすい場所を、最初の攻撃目標とします。

 戦闘開始では、B帝国軍は1万人の兵のうち、2千人を攻撃目標と反対地点の海上から、こちらから攻撃するぞという威嚇をします。激しく騒ぎ立てることで、何千何万もの兵がいるように、A帝国軍に思い込ませます。A帝国軍は、守りをかためるため、威嚇してくる地点に軍を集結するでしょう。

 B帝国軍が当初から狙っている攻撃目標地点は、油断するか、手薄になります。そこで一気に、B帝国軍は攻撃目標地点に、8千の兵を一気に投入して上陸します。

 強者の死角を狙うニッチ(すきま)戦略であり、敵を煙に巻く陽動作戦です。上陸地点では、B帝国軍の方が兵の数も多いので、圧倒的に有利です。1地点が陥落すると、敵国は動揺します。そして混乱に乗じて、弱い地点から順番に攻めていき、仕上げに敵国が最強だった地区を攻めるのです。そのころには、敵国も指揮命令系統が混乱し、兵力が分散するので容易に陥落可能です。

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