「いい(優れた)仕事」を英語で言うと?
bang-up job
This is a masterpiece. A bang-up job, I would say.
(これは傑作です。いい仕事ですねえ)
Vocab Aid:
masterpiece(傑作)
鑑定のために出品された備前焼の茶碗をためつすがめつ眺めたあと、骨董を専門にしている和服姿の鑑定士さんが「いい仕事をしていますねえ」と感想を述べていました。テレビ番組の『開運!なんでも鑑定団』での話。「いい仕事」の、どなたもご存知の英語は日本語そのままで good jobですが、もうひとつ、bang-up jobという表現も覚えておくと会話の幅が広がります。bang-upはくだけた表現で「すばらしい、一流の」の意味。つまり、「いい仕事をしていますねえ」はhave done a bang-up jobといったところでしょう。
How to use:
A. She really did a bang-up job. She is great. I think she is the cream of the crop.
B. Well, I admit she did a good job. But you don't have to lay it on so thick.
A. 彼女はいい仕事をした。素晴らしい。ナンバーワンだな。
B. まあ、彼女はいい仕事はしたさ。だけど、そこまで褒めちぎることはないだろう。
Further Study:
流れは自ずと、それじゃ「やっつけ仕事」「雑な仕事」は、という話になります。これらにあたる英語表現はいくらでもありますが、今日のフレーズはa lick and a promise。lickは「舌でなめる」、promiseは「約束する」ですから、併せて「なめて約束する」ですね。これが、なぜ「やっつけ仕事」のことになるのか。オックスフォード英語辞典はlickには「ざっと、急いで洗う」の意味があると言っています。そこで湧いてくるのが次のようなイメージ。掃除を頼んだ人間がひどい怠け者で、その辺をざっと洗っただけで「とりあえずやっておきました。あとでもう一度やります」といい加減な約束をする――。こんなところが、このフレーズが「やっつけ仕事」」の意味になるゆえんです。
Your name is mud, Joe. People say you do things with a lick and a promise.
(あなた評判悪いわよ、ジョー。あなたのはやっつけ仕事だってみんなが言ってるわよ)
My room needs to be cleaned, but I only have time to give it a lick and a promise.
(部屋を掃除しなきゃならないんだけど、ひまがないからざっとやるしかない)
[日経Bizアカデミー2016年3月28日付]