「何からなにまですべて」を英語で言うと?
whole nine yards
We were burglarized, and they took the whole nine yards - cash, deposit books, jewelry.
(現金、預金通帳、宝石類――何からなにまですべて盗られました)
Vocab Aid:
be burglarized(盗難にあう)
場合によっては「最初から終わりまで」にもなるのがthe whole nine yards(9ヤードすべて)。ここでの「9ヤード」は何の長さだなどと聞かないでください。オックスフォード英語大辞典だってわからないんですから。俗説ならいろいろあります。第二次大戦中の米軍戦闘機に搭載していた機関砲の弾丸ベルトの長さが9ヤードで、それを全部撃ち尽くすところからというのもそのひとつ。この説は「とことんいく/やる」の意味になるgo the whole nine yardsなんかには合っているような気がします。いずれにしても、アメリカ生まれのこの俗語は最も出どころが判然としない英語句のひとつだそうで、ならば我々としてはただひたすら丸暗記するしかなさそうです。
How to use:
A. Will you be by my side when I talk to Tom about our divorce?
B. Sure thing. I'll be with you the whole nine yards.
A. トムと離婚の話をするときはそばにいてくれる?
B. もちろん。私は最初から終わりまであなたについてるわよ。
Further Study:
数字による表現が出たところで、今日は趣向を変えて1から10までの数字を使った慣用句を並べてみましょう。言葉のお遊びです。One-horse town(1匹馬の町=田舎町)、Put two and two together(2と2を足す=推測する)、Give three cheers(ばんざい3回=称賛する)、On all fours(四肢の上=這いつくばって)、Five-finger discount(5本指のディスカウント=万引きする)、Six of one and half a dozen of the other(片方は6個でもう一方は半ダース=どっちでも同じ)、Seven-day wonder(7日間の驚き=一発屋)、Behind the eight ball(8番ボールの後ろ=困った状態)、On cloud nine(9番雲の上=有頂天)、Perfect ten(完璧な10=最高)。もうひとつおまけにAt the eleventh hour(11時に=土壇場になって)。
[日経Bizアカデミー2016年3月9日付]