「口げんか」を英語で言うと?
argy-bargy
The couple had an argy-bargy over who wears the pants in their family.
(家ではどっちが偉いのかと、その夫婦は口げんかをしました)
Vocab Aid:
wear the pants(主導権を握る)
そもそもはスコットランドの方言argle-bargle(言い争い)が訛ったものが、表題のargy-bargy(アージバージ)。最初のargyはargument(論争)のことです。次のbargyはreduplication(語頭・音節重複)と呼ばれる「畳語(じょうご)」の片われで、単語自体の意味は特にありません。「Okay(オーケー)」のことを「okey-dokey(オーキドキ)」と言う人がたまにいますが、そのdokeyと同じで単なる語呂あわせ。argy-bargyが指す「論争」はどの程度のものかといえば、おたがい実力行使までにはいたらない言い合い――。この程度のものですから我々の言葉でなら、まあ「口げんか」というところです。
How to use:
A. What are Tom and Bob arguing about?
B. They got into an argy-bargy when Bob called Tom names.
A. 彼らは何を言い合ってるの?
B. ボブがトムに悪態をついたら口げんかになったんだよ。
Further Study:
「いけいけどんどん」「泣く泣く」「よれよれ」――。例を挙げ始めたらキリがなくなるのが「畳語」。英語も同じで、先ほどのokey-dokeyを始めgood-bye(グッバイ)のbye-bye(バイバイ)など、数え出すとこれもキリがありません。以下に日ごろの生活で頻出度の高いものを2、3選んておきましたから活用してください。
hobnob(≪有名人と≫親しくつき合う): He takes pride in hobnobbing with big-time politicians.(彼は大物政治家と親しいことが自慢です)
nitty-gritty(肝心なこと): Okay, guys, let's get down to the nitty-gritty.(さあ、みんな、肝心な話に入ろうぜ)
willy-nilly(否応なしに): The company was entangled, willy-nilly, in a lawsuit.(会社は否応なしに訴訟にまき込まれました)
[日経Bizアカデミー2016年3月16日付]