日経キャリアアップ面連動企画

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2016/3/8  (1/3ページ)

 これまでの3回で日本企業の「病理」とその原因について解説してきました。そしてその解決策の一端についても触れました。冨山氏は、「会社を腐らせない最強の予防薬は、強い経営者と経営人材の育成・選抜」にあると言います。企業にとってトップのあり方はきわめて重要なのです。

 強い経営者とは、若いうちから修羅場でガチンコの競争にさらされ、負け戦を経験した人材です。その過程で自分の頭で考え、自分の言葉で主張してきた人間が強い経営者となっていくのです。

 また、経営人材の指名や育成も根本的に変える必要があります。予定調和的に出世してきた人をトップに据えるのはもうやめるべきです。むしろ組織からはみ出そうとするくらいの人間こそ、これからのリーダーにはふさわしいのです。

 経営は結果責任です。うまくいかなかったら責任を取る覚悟を最低限、持てるかどうかがリーダーには求められます。企業の求める結果を出した経営トップにはそれ相応の処遇を持って報いるべき一方で、結果が出なかった場合には厳しく責任を問うことが企業のガバナンスとして肝要です。

 リーダーを目指す人はまた、組織を離れる経験も早くから体験しておくべきです。肩書抜きで仕事をする厳しさを味わい、そのような状況で何ができるかを知っている人間が、厳しい環境でも企業を発展させていくことができるのです。

 経営というのは常に昨日より今日をよくする、すなわち変革を続けていくことです。人間は基本的にしんどいことをやりたくないし、変わりたくないものです。そのような中、重い歯車を回すのがリーダーの仕事になります。それは他人の人生に影響を与えてしまう責任の重い仕事だということをリーダーを目指す人には認識しておいてもらう必要がありますし、それだけやりがいがあるということもぜひ覚えておいてほしいと思います。

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