MBAはこう使う!

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2016/3/28  (3/3ページ)

■2015年にNPO法人格を取得。メディアに取り上げられる機会も増えるなど、活動も徐々に認知され始めている。

 現在はタンザニアでプロジェクトを開始し、調査やヒアリング、フィージビリティースタディーを重ねています。ニジュールは、残念ながら治安悪化で青年海外協力隊が撤退してしまい、現状では難しいと判断。以前から接点のあったタンザニアでスタートすることにしました。

 置き薬のビジネスモデルも、日本の文化に合っていたからこそ300年以上も続いてきたわけで、私たちがやろうとしているビジネスモデルも、各国や地域の文化に合わせてアレンジしていかなければならないと考えています。この考え方も、グロービスから得ました。グロービスでは、グローバル企業の経営を学ぶ授業があり、世界各国で成功を収めた企業のケーススタディーをいくつもこなしました。そこから、世界で成功するには、その国の文化に合わせてビジネスモデルを修正することが重要だということを学んだんです。

 現在の最大の課題は、資金調達。成果を出すにはある程度の事業規模が必要ですが、現地での薬剤の申請費用がけっこうかかり、輸送コストも高い。今のところは、寄付や助成金のほか、クラウドファンディングやビジネスモデルコンテストの賞金を活用していますが、これからは企業との提携・協力なども強化していきたいと考えています。

 NPOを運営して気付いたのは、トップである私自身の意志や考えが揺らいでいる時は、組織自体も何となくふらふらして、視点が定まらないということ。私のモチベーションが下がると組織のモチベーションも下がり、逆に私のモチベーションが上がると、みんなも盛り上がって私に付いてきてくれます。ミッション達成のためには、さらに自分を磨いて組織のトップとしての器をもっと大きくしていかなければと日々感じています。

 振り返ってみると、私にとってビジネススクールは、「自分が何をしたいのか」をじっくりと考え続けた場であり、そして、自分の志を達成するために必要な組織マネジメント力を学び、その志に向かって一緒に走ってくれる仲間を得た場でした。その意味では、私が今こうしてアフリカの医療問題の解決に取り組めるのも、MBAをとったお陰だと思っています。

インタビュー/構成 猪瀬 聖(フリージャーナリスト)

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