MBAはこう使う!

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2016/1/25  (1/3ページ)

■HBSではまた、世界中から集まった優秀なビジネスパーソンたちとの競争から、多くの刺激を受けた。

 ちょうど私たちの年から、リーダーシップを学ぶため、ケーススタディー以外の新しい授業のスタイルが導入されました。

 その授業の一環で、生徒全員が5人ずつのグループに分かれ、非先進国の企業を相手にコンサルティングのプロジェクトを進めるという授業がありました。スカイプを使って会議を重ね、最後に、現地に1週間滞在してプロジェクトをまとめるという課題が与えられます。私は、ポーランドの携帯電話会社がヘルスケアの事業を立ち上げるプロジェクトに参加しました。

 初めての土地、限られた時間という非常にストレスのかかる状況で、各自がリーダーシップを発揮してプロジェクトをまとめなければなりません。私のグループでも、我の強い人ばかりなので、しょっちゅう意見が衝突していましたが、優秀な彼らの本気の姿が見られる機会は、普段の授業ではあまりありません。そういう意味では、この授業はものすごく貴重な体験で、たくさんの刺激を受けました。

 よく、ビジネススクールでは考え方や問題解決のためのフレームワークを学ぶという言い方をする人がいますが、私自身は、HBSでフレームワークを叩きこまれたという印象はありません。むしろ、日々のケーススタディーから得たものは、問題の本質を感じ取る嗅覚のようなものだったと思います。毎日毎日2年もの間、ありとあらゆるテーマのケーススタディーを90人のクラスメートたちと本気でディスカッションし続けた結果、ある状況に対して自分がその瞬間に直感的に感じていることが、どのくらい問題の本質に近いのかが肌感覚としてわかるようになってきた気がしました。問題の本質に常にたどり着けているとは全く思いませんが、たどり着けていない時に感じる嫌なムズムズ感は、現在の会社経営における意思決定の場面でもとても大切にしています。

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