MBAはこう使う!

この記事をはてなブックマークに追加 この記事をmixiチェックに追加
印刷
2016/2/8  (1/3ページ)

■授業を受け、経営陣の考え方が理解できるようになった。

 当時の西武グループでの仕事は、ビジネススクールで学んだ知識をすぐに使えるような仕事ではありませんでしたが、新しい経営陣や投資家が何を言っているのかが理解できるようになりました。これは私の中で起きた大きな変化でした。

 例えば、それまでは、ファンドや投資家は金儲けのことだけしか考えない人たちだと思いこんでいましたが、実際にはそうではなく、世の中には、一定期間内に投資した分だけ回収しなくてはいけない性質のお金があって、ファンドはそのお金を投資家から預かって仕事をしているにすぎず、経営判断もそれに基づいたものだということが理解できるようになりました。

 また、授業で学んだ知識や考え方の中には、現在、仕事をする上で非常に役立っているものも結構あります。

 その1つがリアルオプションです。細かい説明は省きますが、要するに、リアルオプションの考え方を応用すると、意思決定の柔軟性が高まります。例えばプロジェクトをすすめるにあたり意思決定する際に、情報が少ない中で大きなリスクを抱えて大きな投資判断をするよりは、少しの調査費用をかけてリスクを明確にしてから実施の判断をするほうが、そのプロジェクトの価値を上げることができます。このような選択肢(オプション)を持つことでプロジェクトを推進していくことができます。

 例えばリゾート開発なら、温泉が出るか出ないかわからない状況で、温泉を掘る意思決定をするというような場合に応用できます。ただ、星のや東京の場合は、都内で掘れば温泉が出ることが調査済みでしたので、この考え方は使いませんでした(笑)。

<< >>
バックナンバー

この連載の一覧
著者プロフィール