【Web講座】アントレプレヌールシップ論 ~MBA講義で知るビジネスの原理原則~

この記事をはてなブックマークに追加 この記事をmixiチェックに追加
印刷
2013/5/31  (1/5ページ)

1.はじめに

 大手上場企業入社5年目のAさんは、無事に新規事業アイデアを3つ、提出することができたが、部長からは「アイデアは面白いが、これでは我が部門の計画に入れていいか、全く判断ができない。どれも実行できるかどうか不明だ。実際に想定する顧客の声なども入れてビジネスプランを作成してほしい」と言われた。Aさんは、これまで上司から指示された仕事をこなすばかりで、報告書や企画書は書いたことがあるものの、自分でビジネスプランを作成したことが全くない。どのような内容をどのように書き込んだらいいかが判らず、途方に暮れてしまった。

 読者の皆さんの中にもAさんのように困った人は多いのではないだろうか。第3回では、ビジネスプランの効率的な作成の仕方について学んでいきましょう。

2.ビジネスプランの目的

 ビジネスプランとは、これから始めようと考えている事業(あるいは始まって間もない事業)に関し、基本的なアウトラインを体系的にまとめた文章のことです。いわば事業の将来の青写真ともいえましょう。

 このビジネスプランを作成する目的は以下の4点です。

  1. 事業内容とその魅力を明らかにすることによって資金や人材その他の経営資源を獲得し易くなること
  2. 事業内容を明確化することによって創業メンバー間での協力の基盤作りを行うこと
  3. 起業家自身が事業の問題点や障害を確認し、事業の成功の可能性を高めること
  4. 事業の状況や進捗状況を管理するためのベースを置くことによって、その後の事業環境の変化等に応じた調整や変更の可能性を検討するたたき台とすること

 つまり、ビジネスプランを作成するのは、資金提供者や事業協力者への理解を求めるためだけでなく、起業家自らが安心して事業を推進していくためであり、起業リスクを軽減するための武器であるということを肝に命ずるべきです。

 ビジネスプランは損益計算書やキャッシュフロー計算書の5年分の予測(標準ケースや楽観ケース、悲観ケースなどのシミュレーション)を作ることだと勘違いする人も多い。確かにそのような財務シミュレーションも大切ですが、それを作成する前提や自社の強みなどを冷静に考えぬくことの方が大切です。

>> ビジネスプランの読み手

<< >>
バックナンバー

この連載の一覧
著者プロフィール

この著者の連載一覧