【Web講座】アントレプレヌールシップ論 ~MBA講義で知るビジネスの原理原則~

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2013/6/7  (4/5ページ)

3.新規事業を軌道に乗せるための方策

 上記のような理由から課題の多い新規事業ですが、どのようにしたら新規事業をうまく軌道に乗せられるのでしょうか?個人消費者に製品・サービスを提供するB2Cビジネスの場合と、法人に対して製品・サービスを提供するB2Bビジネスの場合に分けて見てみましょう。

1)B2Cビジネスの場合

 個人消費者に製品・サービスを提供するB2Cビジネスの場合、まずは顧客の中でも「アーリーアダプター」と呼ばれるマニア層へ直接アピールして、その囲い込みを図ることです。特にマニアの中でもオピニオンリーダーに対して、初期に顧客となるメリットを明示して、熱心な顧客になってもらうことです。

 その過程では「アーリーアダプター」が「ワオー」と驚くような価値を1つでも入れることです。じっくりと使っているうちに従来製品との違いがわかる、というものではだめで、見た瞬間、手に取った瞬間に思わず知人に自慢したくなるような驚きを演出すべきです。

 このように、まずはマニア層に対して販売が成功したという、最初のマイルストーンの達成を社内外に発信することが新規事業を成功、存続させるために非常に大切です。それによって経営層の見る目が違ってきますし、新規事業チームに「勝ち癖」がつくことで団結心が生まれます。そのためには、最初から少し低めのハードルを設定しておくことや、マスコミや業界誌を巻き込んで、社外から新規事業の小さな成功を称賛してもらう仕掛けを作っておくことも必要でしょう。

 このような「アーリーアダプター」を取り込んだ後には、顧客が顧客を呼ぶ仕組みや、リピートオーダーを獲得する仕組み(例えばポイント制や累積割引制度)を充実させるべきです。つまり、マニアマーケットを取り込んだ後に、大衆マーケットに移行するときに市場の断層(キャズム)が存在します。このキャズムを乗り越える仕組みを考えておくことが大切です。

図 マニアマーケットと大衆マーケットの間に存在する「キャズム」

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