つらい仕事が楽しくなる心のスイッチ

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2015/1/14  (1/4ページ)

 「自分らしく生きたい」「自分らしさを仕事に活かしたい」というのは、誰もが望むところだろう。だが、その肝心の「自分らしさ」というのは、なかなかつかみにくいのだ。

 アイデンティティという言葉を聞いたことがあるだろう。正確にいえば、自己のアイデンティティであるが、これは「自分とは何か?」という問いに対する答えのようなものである。

 精神分析学者エリクソンは、自己のアイデンティティをはっきりとつかむことを青年期の最重要課題とした。

 思春期は「自我の目覚めの時期」と言われるが、自己意識が強まり、他者の視線を強く意識するようになる。そして、

「人と自分の感受性は、なんでこんなに違うんだろう?」
「自分はおかしいんだろうか?」
「人からどんな風に見られているんだろう?」

 などといった問いが頭をもたげてくる。人の視線が気になると同時に、将来のことも気になる。

「自分は将来何になりたいんだろう?」

 と漠然と考えたり、

「自分は将来、何になれるんだろう?」

 と不安に駆られたりする。こういった一連の疑問が、自己のアイデンティティをめぐる問いである。

 青年期を通して自己のアイデンティティをつかめた人は、それにふさわしい社会的役割を身にまとって社会に出て行く。

 だが、豊かな社会、自由な社会、変動の激しい社会の進展により、自己のアイデンティティがなかなかつかみにくい時代になってきた。

 社会にどっしりと根を下ろすことなくフリーターとして浮遊する若者が増えている背景には、「自分らしく生きたい」「自分らしさを仕事に活かしたい」といった思いが強く、着地点が見つからなくなっているといった事情があるようだ。

アイデンティティ
精神分析学者エリクソンによって用いられた概念で、同一性と訳される。一般に、自己のアイデンティティ(ego-identity, self-identity)という形で用いられ、自分であること、自己の存在証明、自分らしさ、主体性を意味する。

>> 青年期に限らないアイデンティティの危機

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