つらい仕事が楽しくなる心のスイッチ

この記事をはてなブックマークに追加 この記事をmixiチェックに追加
印刷
2015/1/28  (1/3ページ)

 仕事で成果を上げたいなら、自分に向いた仕事を得意なやり方ですることが大事だ。そうすることで最大限の力を発揮することができる。

 自分に向かない仕事を苦手なやり方でやろうとしても、うまくいくわけがない。当たり前のことだ。

 ところが多くの人は、自分に向いた仕事が何であるかがわからない。どういう仕事が得意なのか、どんなやり方をするときにうまくいきやすいのかがわからない。自分の強みを自覚していないのだ。アイデンティティが拡散しやすい時代状況は、自分の強みがわからないことにもつながっている。

 ドラッカーもこう述べている。

《誰もが自らの強みはよく知っていると思っている。しかし、たいていは間違いである。知っているのはせいぜいが弱みについてである》(P・F・ドラッカー、ジョセフ・A・マチャレロ著、上田惇生訳『プロフェッショナルの原点』ダイヤモンド社)

 確かに自分の弱みの方が強みよりわかりやすい。仕事や勉強でも、人間関係でも、失敗して痛い目にあうたびに、自分の弱みを思い知らされる。誰にも繰り返すパターンがある。

 時間的展望が弱くて、試験の準備勉強がいつも間に合わなかったという人が、就職してからも同じような失敗を繰り返す。早とちりをして、上司とのすれ違いが目立ち、しょっちゅう注意されている人が、客とのコミュニケーションでも似たような失敗をする。失敗して痛い目にあうわけだから、しっかり記憶に残っている。自分は同じような失敗パターンを繰り返しているといった自覚はある。でも、治らない。それが弱みのもつ特性だ。

 ドラッカーは同書でこうも述べている。

《並以下の能力を向上させるために無駄な時間を使ってはならない。強みに集中して取り組むべきである。無能を並の水準にするには、一流を超一流にするよりもはるかに多くのエネルギーを必要とする》

 自分の弱点をなくすのは、ほとんど不可能なくらいに難しい。弱みによる損害を最小限に食いとめるための工夫はもちろん必要だが、苦手なことはやはり苦手なのである。

ドラッカー
1909―2005。経営思想家。マネジメントの理念や手法について数多くの提言を行ない、「マネジメントの父」と呼ばれる。ドラッカーのマネジメント論は、世界中の経営者に大きな影響を与えている。

>> 苦手意識が気持ちを萎えさせる!

<< >>
バックナンバー

この連載の一覧
著者プロフィール

この著者の連載一覧