ダイバーシティに挑む

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2016/3/31  (1/3ページ)

 日本ではこの4月から、「女性活躍推進法」が施行されます。フィンランドは女性の就労に関して先進的な国の1つであり、学ぶことの多い国です。シリーズ最終回の今回は、これからの日本にとって必要なダイバーシティとは何か、フィンランドセンター所長のめりあ・カルッピネンさんと一緒に考えました。

ダブル・インカムを前提にしたフィンランド

━━フィンランドは男女の就労率にほとんど差がない国としても知られています。これは、どうしてそうなったのでしょうか。

 話せば長い歴史があります。第二次世界大戦中、男性が兵役にとられたために、残った女性が働かなくては食べていけなくなった。これがそもそもの始まりです。

 産業革命が起こると、フィンランド政府は教育に力を注ぐようになりました。具体的には学校教育を無料にした。その結果、ますます男女関係なく働き、税金を納める必要性が出てきました。保育園を整備したり、高齢者をケアしたりという社会福祉を充実させてきたのも、そのためです。

 要するに、フィンランドの社会はそもそもが、「ダブル・インカム」を前提にして成り立っています。専業主婦もいることはいますが、ほとんどの女性は家の外で働いている。これは男女平等の観点からそうなったというよりも、貧しい農業国が技術立国となるために非常に現実的な判断からスタートしてそうなった、と言えるでしょう。

 私も息子と娘、2人の子どもがいますが、「働くことをやめる」選択肢は考えたことがありません。祖父と共に小売業を営んでいた祖母は、80歳まで店に立っていましたし、母親は家庭科の教師でした。

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