フォロワーシップ~困った上司にどのように関わるのか

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2016/3/22  (1/4ページ)

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理想のフォロワーとは…ケリーのモデル

 今回は、理想的なフォロワーとそこに向けての課題を見いだすことを容易にしてくれたケリーのモデルを紹介します。ケリーのフォロワーシップのモデルと理論は、おそらくフォロワーシップのモデルとして世界で最も広く使われているものの一つだと思われます。

 ケリーのモデルでは、縦軸にリーダーへ独自のクリティカル・シンキング、いわゆる批判の度合いを取っています。さらにその批判は、本来フォロワーが適切に行うべきものであるという前提に立っています。良いフォロワーとは無批判のリーダーに従う者のことではないわけです。

 会社や上司によっては、無批判に従う者が良いフォロワーとされていることも少なくありませんが、ケリーのモデルでは無批判に従ってしまうのは「順応型フォロワー」と呼ばれ、フォロワーの理想とするモデルではありません。

 しかし、単に批判しかせず、リーダーの要請や依頼に手足を動かすことがないのであればそれは単なる「社内評論家」に過ぎず、良いフォロワーとは呼べないでしょう。ケリーはそれを「孤立型フォロワー」と呼びました。

 つまり良いフォロワー、すなわち「模範的フォロワー」とはリーダーの期待に態度・行動で応えつつも、高い批判精神をリーダーに受け入れてもらえるような形で発揮することで、リーダーの見落としていた点や浅薄だった点を補完できるフォロワーなのです。

 模範的リーダーと対局なのが消極的フォロワーです。つまり批判精神の発揮も積極的関与も少ないタイプのフォロワーです。しかしケリーはこのようなタイプを切って捨てるわけではありません。

 多くの消極的フォロワーが、その領域に留まっているのは自信がないからであり、適切な教育を施し経験を積ませて行くことで、積極的関与も批判精神の発揮も高めて行けると言います。つまり現段階では消極的フォロワーであっても模範的フォロワーになり得るのです。

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