リーダーに戦略を聞く

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2016/2/4  (1/3ページ)

 国内最大の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」。有料登録弁護士数が、2015年12月に2000人を突破した。無料も含めた全体の登録弁護士は1万人に迫っており、日本全国の弁護士の4人に1人が登録する圧倒的な存在だ。自らも弁護士の元栄太一郎社長は、「弁護士受難」の時代の先を読み、顧客とつなぐサービスを開始。ITを活用した新たな作戦も練る。元栄社長に独自のビジネスモデルと今後の戦略を聞いた。

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弁護士バッジだけでは、差別化できない

――なぜ新しいビジネスをしようと考えたのですか?

 司法修習生だった2000年に新聞で、ある記事を発見しました。それは司法制度改革審議会「中間報告」が発表され、これまで500人から1000人で推移していた司法試験合格者数が毎年3000人に増える時代がやってくるという驚きのものでした。この記事を読んで、今後、弁護士バッジを持っているだけでは弁護士を差別化することができない時代が来ると確信しました。弁護士として、付加価値をつけなければ勝ち残っていけないということですね。

 私が起業をしようと考えたのには、アンダーソン・毛利法律事務所(当時)にいた頃、ある上場企業のM&Aの案件に関わった経験が大きく影響しています。2003年に携わったプロジェクトで、初めて上場ネットベンチャー企業の存在を知りました。ネットの無限な可能性や、ベンチャー企業が上場を果たし、M&Aを通してダイナミックに成長していく姿を知るにつれて、ネットを活用した起業こそ、弁護士にとってのプラスアルファになりえると考えました。それが2003年の12月のことです。

――弁護士ドットコムは新たなビジネスモデルとして成功を遂げていらっしゃいますが、このサービスを思いついたきっかけは何だったのでしょうか?

 起業をしたいと考えていた最中、ネットサーフィンでたまたま「引越し比較.com」のサイトをみつけ、弁護士ドットコムのビジネスモデルを思いつきました。すでに成功しているビジネスモデルのため、弁護士の分野でも先行するサイトがないか調べたところ、先行するサイトは見つかりませんでした。一般的なビジネスマッチングの収益モデルでは弁護士法に抵触してしまう恐れがあったため、弁護士の業界内ではこのようなビジネスが先んじて展開されていなかったのです。

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