リーダーに戦略を聞く

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2016/2/18  (1/4ページ)

 国内最大の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」。無料も含めた全体の登録弁護士は1万人に迫っており、日本全国の弁護士の4人に1人が登録する圧倒的な存在だ。元栄太一郎社長は「弁護士受難」の時代の先を読み、顧客とつなぐサービスを開始。ITを活用した新たな作戦も練る。元栄社長に今後の戦略を聞いた。

◇   ◇   ◇

――弁護士とユーザーのマッチングサイトを展開していますが、同業内において競合はいないのではないでしょうか?

 ありがたいことに競合と考えるサービスは存在しないと思っています。それはサイト開設当初、弁護士の有料課金を8年間我慢して、弁護士の登録シェア数の最大化に努めたことが一番の要因だと思っています。後発で出てくる多くの企業は、先行する企業よりもコストが安いことを売りに、売上を伸ばしていく戦略をとることが多くありますが、私たちはサイト開設後、8年間無料で弁護士に対して顧客開拓の機会を提供し続けてきたため、他の企業が無料以上の価値を提供することは極めて困難だったものと思います。

――8年間無料でサービスを提供してきたということですが、その期間中どのように収益を得ていたのでしょうか?

 私は法律事務所オーセンスも経営していましたので、弁護士ドットコムは無料期間の8年間、法律事務所オーセンスのネット広告代理店としても機能させていました。法律事務所オーセンスで得た収益で、弁護士ドットコムに対して私自身が増資や貸付を行うなどして経営するなど非常に苦労しました。それでも近い将来、弁護士間の健全な競争が促進され、一見さんお断りの時代から、弁護士もネットで積極的に依頼者とつながる時代がくると確信していました。

 当時の私は、ソフトバンクの創業者、孫正義氏の「時代を読んで、仕掛けて、待つ」という言葉を胸に、諦めない気持ちを持ち続けました。

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