出世する人は人事評価を気にしない

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2015/1/20  (1/4ページ)

昇進面接で面接官は何をチェックしているか

 私自身が担当している昇進面接の例を話してみよう(現在も数社で役員/部長昇任の面接官を担当しているので、多少脚色はさせていただく)。

 面接に際して、面接官の手元には過去の人事評価履歴、小論文、昇進テストの結果などが並ぶ。それらをもとに、1人あたり20~30分程度の面接を行う。面接官が1人だけということはほとんどなく、2人から3人で同時に面接を行う。もちろんそれは複数の視点でチェックするためと、不正をなくすためだ。

 私の場合、面接時に特に気をつけていることがある。

 候補者が口にする「思い」を信用しない、ということだ。

 何しろ相手は課長や部長、役員に昇進する候補となる優秀な人々だ。普段は多くの部下を従え、コミュニケーションも優れているし、素晴らしい実績も持っている。だからこそ昇進面接官の前に座るわけだ。彼らに対して、「もしあなたが昇進したあとで何をするか、抱負を聞かせてください」とか、「自分の長所と短所を簡単に教えてください」なんて聞いてみても、非の打ちどころのない素晴らしい答えが返ってくるだけだ。

 では、どうやって昇進審査をしているのか。

 あなたが私の前に座らないことを祈りつつ、ネタばらしをしてみよう。

 私が昇進面接の現場で、必ずたずねる問いがある。

「あなたの自慢話をしてください」

 そう尋ねると、99%以上の人が、「いや、特に自慢することはないんですが……」と言いつつも何かを話しはじめる。アイスブレイクとしての質問だと思う人もいるのだろう。

 目の前にどんな困難があったのか。

 困難に立ちはだかられたときにどう思ったのか。

 何をどうしてその困難を乗り越えたのか。

 それらを控えめに、かつ有能感にあふれた形で話す姿はたしかに昇進候補者としてふさわしいものだ。それらを聞きながら、面接官としての私はメモを取る。

 そして次の問いを投げかける。

 「なるほど。ではその時〇〇という行動をとったのはなぜですか?」
 「その行動をもう少し具体的に教えてください。どんな順序で何をしましたか?」
 「行動のあと、さらに何かする必要が生じたと思うのですが、何をしましたか?」

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