「優秀社員」の法則

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2015/11/11  (4/4ページ)

 2015年の箱根駅伝で初優勝した青山学院大学の原晋(はら・すすむ)監督は、元サラリーマンで駅伝経験はゼロという異色の経歴の持ち主です。かつて「伝説の営業マン」と呼ばれた監督は、「根性論だけでは、今の学生はついてこない」と古い考えを捨て、「人として自立させる」ことを指導理念に掲げました。そして「目標管理シート」を取り入れて目標の設定や管理を徹底させ、選手の自発的な成長を促し、見事チームを優勝に導いたのです。

 このように、新しい指導法を取り入れ、そのうえできちんと結果を出す人こそが「優秀」な指導者と言えます。一方で、「前任の有名監督の指導法を引き継いで、今年も優勝しました」という監督がいたとしても、それはただ引き継いだだけで、彼自身が「優秀」とは言えません。

 人は自分が学んできたバックグラウンドを重要視するあまり、他人に教えるときもそこから入りがちです。しかし、それはただの自己満足に過ぎません。過去に自分がやってきたこと、教えてもらってきたことを、まずは1回捨ててみる。改善するのではなく、ゼロベースで考えるのです。

「優秀」と言われる人には、「目からウロコ」とも言える発想力がある。「すこし変える」のではなく、「根こそぎ変える」くらいの思い切りは必要でしょう。自分がこれまで学んできた仕事の仕方とは対極とも言えるような方法で、成果が出ることもあるでしょう。もちろん、レギュレーションやルールは守ったうえで、過去に縛られない斬新な指導法を提示し、それで成果をあげることが重要です。

 とくに今、指導法が著しく変わりつつあるこのタイミングで、社内において新しい方法で成果をあげると、間違いなく「優秀」と認定されるでしょう。

◇   ◇   ◇

高城幸司(たかぎ・こうじ)

経営コンサルタント。セレブレイン代表取締役。1964年東京生まれ。86年同志社大学卒業後、リクルートに入社。6年連続トップセールスに輝き、伝説の営業マンとして社内外から注目される。起業・独立の情報誌「アントレ」を創刊して編集長を務めたのち独立。現在は人事コンサルティング会社セレブレインをはじめ、2つの会社を経営する。著書に『仕事の9割は世間話』『無茶振りの技術』(日本経済新聞出版社)、『社内政治の教科書』(ダイヤモンド社)など多数。

入社5年目から差がつく「優秀社員」の法則

著者:高城 幸司
出版:日本経済新聞出版社
価格:1,512円(税込み)

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