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2015/11/27  (2/4ページ)

「問題」解決を楽しむ国民性

――確かにユダヤ系の人は世界的な科学者が多い。米欧の金融・投資家のほかシリコンバレーの有名な経営者にも少なくないですね。

 イスラエルの人たちはテクノロジーを武器にして少数精鋭のエンジニア集団を作るのは非常にうまい。教育機関も理数に力を入れていて、小学生だと、10歳ぐらいまでにサイバーセキュリティのプログラムが書けてしまう。しかも日本みたいに塾に通って詰め込み教育なんかは決してしないんです。ゲームとか、スポーツとか、好きなことをやりながら、教育もすごくしっかりやっていますね。

 テルアビブの街を歩いていると、「Enjoy problem(エンジョイ プロブレム)」といたるところに貼ってあるんです。長い迫害の歴史があるからか、常に問題、課題に取り囲まれているけど、それをむしろ楽しんで、問題解決のための製品やサービスを生み出してビジネスにしようと、そういう意識が高いんです。

 先端技術を活用したユニークなベンチャーがたくさんありますね。例えば、プール。水泳している人の画像データなどから、行動分析して溺れている子供を自動的に検知する監視システムを開発している会社があります。米国には100万世帯の自宅にプールがあるそうですが、4歳までの幼児の頃に溺死するようなケースが多いので、米欧ではニーズがあるんです。まさに問題解決型ビジネスです。

元ボスコン ネタニヤフ首相自らが企業を紹介

 安倍首相がイスラエルを訪問した時に、ネタニヤフ首相とも会う機会に恵まれました。僕がVCだと知ると、じゃ面白いイスラエル企業を紹介してあげようと、その場で教えてくれました。ネタニヤフ首相はもともとボストン・コンサルティング・グループの有名なコンサルタントだったし、他の閣僚級の政治家も複数回のIPO経験を持つアントレプレナー出身者とか、みんなビジネスマインドが非常に高いですね。

――イスラエルの人は日本人以上に仕事中毒ですか。

 そこは違います。仕事は午後6時前に終えて、自宅に戻り、夫婦で家事を共有したり、とにかく家庭、プライベートを大事にする人が多い。そのあと、寝る前に2時間ほど仕事や勉強して過ごすパターンです。ユダヤ教では金曜の日没後から土曜日の日没までは「安息日」といって、海辺のリゾート施設以外はすべてや休みとなります。レストランやショピングセンターどころか、バスやタクシーなど公共交通機関も動きませんから。仕事と休みもビシッと分けます。

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